2020

朴材、アクリル

31.8cm × 41cm
高島屋「Metropolis」展出品作品

（ヤマンバの除菌、漂白）
高島屋「Metropolis」展のために油彩作品《あきらめて》の対になる作品を作ろうと「SF」「レトロフューチャー」「サイバーパンク」「オリンピック」など調べていた最中、世界規模のパンデミック発生。未曾有の事態となった。現実がフィクションを超えていく強い実感の中、それらの事柄はコンテンツとして型だけが残り延命してきたのだ、という考えが浮かんだ。
型を作ることで延命が可能なら、コロナ以前の作品を使って２つを並べて展示したいと思った。浮世絵の版木を模したのは、コピーを量産するという延命のイメージで、憂き世（つらい世の中、苦しみの多い世の中）を乗り越える習慣のために、木を彫る作業に没頭した。以前のタイトルに《あきらめて》とつけていたので悪あがきも含めて《あきらめない》とした。