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のこそうヒトプラネスト

2011

キャンバスに油彩、アルキド樹脂塗料

198cm × 388cm

作家蔵

エレベーターの中の監視カメラに映る、モニターを見る自分、見られる自分、という入子状態から着想した、頭の中を拡張したような自画像。2011年、東日本大震災直後の情勢の混乱の中、池袋のジュンク堂のエレベーターで、この入れ子状の構想を思いつく。ぐちゃぐちゃの想念を冷静な筆致で描くことを心がけた。世界の混乱は自分の混乱であり、自分の混乱は世界の混乱、そんな言葉が頭にあった。黒い畳、床、壁が、次の瞬間には崩れ去りそうな予感を感じさせる、ぎりぎりの形を保ち、唯一、この世界の正解を知っている人間として、新宿のティッシュ配りの男だけを真っ直ぐに立たせた。タイトルの「ヒトプラネスト」とは「ヒト」と「プラネット」(惑星)と「ネスト」(入れ子)を掛け合わせた造語である。

「VOCA 2012」(上野の森美術館)、2013年「LOVE展」(森美術館) 出品作品